Suzu Masa ブログ

辛酸なめた男が美容室「経営」をリアル・ガチで語る

しつこく「人時生産性」と美容経営の新常識

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最適な評価メジャー

美容室の生産性を測る最適な評価メジャーは「人時生産性」です。

売上から材料費(変動費)を差し引いた粗利益に対して、スタッフは1時間当たりどれだけ稼いだのか、それを表す指標が人時生産性なのです。

 

人時生産性を求める計算式は次のとおりです。

 

人時生産性=粗利益÷スタッフの総労働時間

 

経営資源は「人」「物」「金」「情報」と言われますが、ここに近年では「時間」が加わりました。誰でも分け隔てなく、偉い人もそうでない人も、お金持ちも貧乏な人も、1日は24時間、1年は8760時間の時間が公平に均等に与えられています。そういう意味では、経営資源のなかでも最も公平で使い勝手の良い資源が時間であり、それだけに時間を味方にできるか否かで、成果は180度違ったものになります。

 

まして現在は、「高い生産性」と「働き方改革」が声高に言われています。

ですから、誰にも均等に与えられている「時間」をいかに有効に、効率的に使うのか、つまりタイムマネジメントが求められているわけですね。

このタイムマネジメントの巧拙が今後の経営を左右してしまうというものです。

 

計算式から見えてくるもの

 

さて、上に挙げた人時生産性の計算式から見えてくるのは、次の3点です。

 

  • 粗利益を多くする
  • スタッフ数を少なくする
  • 労働時間を短くする

 

このようなことに注力して対処すれば生産性は改善されます。

 

つまり「粗利益を多くする」には、

  • 客単価をなるべく上げること
  • 材料費を削減すること

 

「スタッフ数を少なくする」には、

  • 土日祭日のピークの来客時に合わせてスタッフの頭数をそろえない
  • 平日に集客の分散をすること

 

「労働時間を短くする」には、

  • 施術ごとの標準時間を設けて、だらだらと時間をかけない
  • 来店時期や来店時間をお店側主導で決める

 

といったことが取るべき方策です。

 

粗利益率と粗利益額

 

人時生産性はこの程度にしておくとして、美容業界には不思議な現象が起こっています。不思議な現象自体、数多くあるという不思議な業界が美容業界なのですが、今回申し上げたいのはこういうことです。

 

「高い粗利益率」「低い粗利益額」との大きな矛盾です。

 

美容室の材料費はせいぜい売上の10%程度で、90%は粗利益です。高い粗利益率です。

病院や医院と同じような高い粗利益率ですが、その実、儲かってはいません。

なぜ儲かっていないのか、その理由は、粗利益「額」が低いからです。極端に低いと言っていい。

全国横断の会計事務所の組織であるTKCの最新データによれば、スタッフ1人当たりの粗利益額の平均は、たったの50万円です。50万円の付加価値しか社会に提供していないのです。

これでは儲かるはずがありません。

しかも労働分配率が平均で55%というのですから、50万円×55%で27万5000円の給料を支給しなければならないのです。

これではお店に利益は残りません。はっきり申し上げて、稼ぎの割には給料が高すぎるのです。

 

YouTubeデビュー!

 

まぁ、そんな「高い粗利益率」と「低い粗利益額」との大きな矛盾。その原因を分析するとともに、改善ポイントを解説したいのですが、じつは、ナント、すでにYouTubeで語っているのです。この私が!恥ずかしげもなく(笑)

 

www.youtube.com

 

 

美容室経営の傍ら画期的な商材を開発・販売する(株)ICTBグローバルの塩田社長と、私Suzu Masaのコラボです。表立って活動するのは控えていたのですが、この際です、とても重要なテーマだと思いましたのでシェアをさせていただくことになりました。

 

いきなりYouTubeに誘導して唐突かもしれませんが、このような理由から思い立ちました。ぜひ、ご視聴ください。そして高評価とチャンネル登録をぜひお願いします!

 

「生産性を高めるにはより賢く働くことが生産性向上の唯一の鍵である。」

ピーター・ドラッカー

 

経営の悩みから解放されよう!

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経営者の3大お悩み事

 

会社のお金の流れを知って、モヤモヤとした経営の悩みから解放されましょう。

だいたい経営者のお悩みは大きく分けて次の3つです。

 

  • 人がいない
  • お客がいない
  • お金がない

 

まさに「ないないづくし」に経営者は置かれています。

 

しかし、お金の流れを知ることによって、この3つの悩みは解消されます。

考え方の順番としては、こうです。

 

手を着けるべきは「お金」の問題から

 

まず「お金がない」。

これはこういうことです。結局は、そこそこ売上が上がって黒字になっても、最後に残る現金が少ない、あるいは、まったくないという状態に陥るからです。

なかには、黒字決算していても、税金が支払えない、借入金の返済もできない・・・そんなケースが多い。まさに、勘定合って銭足らずですね。

 

だから、思う通りの利益が出れば、

➡①資金繰りに苦労することはなくなります。

➡②思う通りの給料をスタッフに払ってあげることができ、スタッフはもっとやる気が出て、結果的に生産性の高い仕事をこなすようになります。

➡③高給優遇での採用となれば、人手不足に悩む必要がなくなります。

➡④また、目標とする売上が達成できれば集客に苦労することもなくなります。

 

このように経営は連動しています。

ですから、「お金がない」という状態の原因がはっきりとわかって、その原因を取り除くことさえできれば、順番に経営はよい方向へと回り出すのです。

 

だから、「お金がない」から手を着けるのです。この順番を間違ってはいけません。

 

お金の問題を解決できれば、上昇のスパイラルが描け、経営は安定し、なおかつ業容は順調に拡大していきます。

 

ですから、「お金がない」に徹底的に注力しましょう!(しつこい:笑)

 

 

たった利益は5%

 

話を具体的でわかりやすくするために、TKCが先ごろ発表したBASTという経営数字の速報値を使って説明します。ちなみにTKCとは、全国横断の会計事務所を組織化した最大規模の団体です。

それによると、美容室の経営数字は売上高を100にしてこうなります。(よりわかりやすくするために、切りのいい数字に一部直しています)

 

・売上高・・・・・・・・・・・100

・粗利・・・・・・・・・・・・90

変動費・・・・・・・・・・・10

 (粗利率)・・・・・・・・・90

・固定費・・・・・・・・・・・85

 人件費・・・・・・・・・・・50

 その他の固定費・・・・・・・35

・利益・・・・・・・・・・・・5

 

これが黒字となった美容室の平均値の数字です。

まず「利益」に着目してください。利益はたった5%しかありません。この5%の利益から税金が引かれ、残った利益(税引後利益)から金融機関への返済をしなければいけないのです。

多くの人が勘違いしていますが、金融機関への借入金返済は税引後利益からです。

そこで、はたして返済できるのか? これが大きな問題なのです。

 

 

「お金がない」の真の意味

 

上の数値に実際の美容室の経営数字を当てはめていってみましょう。年間売上高3000万円、スタッフ4~5人程度の標準的なお店の数字です。※( )内が実際の数字。単位:万円

 

・売上高・・・・・・・・100(3000)

・粗利・・・・・・・・・90(2700)

変動費・・・・・・・・10(300)

 (粗利率)・・・・・・90

・固定費・・・・・・・・85(2550)

 人件費・・・・・・・・50(1500)

 その他の固定費・・・・35(1050)

・利益・・・・・・・・・5(150)

 

利益はたったの150万円です。

一般的なケースとして、銀行からの借入の目安は月商の3カ月分です。このケースでは月商の3カ月分は(3000÷12)×3=750ですから、750万円の借金があるとします。返済期間が5年の長期借入として1年間の返済金は150万円です。

あれっ、利益と返済が同じ額! もうお気づきですよね。

よかった、これで返済できる!って? いえいえ、そうはなりません。なぜって、それ以前に税金が差し引かれるからです。法人税、住民税、事業税など合計して30%程度は利益から差し引かれると覚悟をしてください。30%として45万円が150万円から差し引かれます。すると、150万円-45万円=105万円しか残っていないことになります。

 

すると――、そうです、借金が返済できないのです! なんという・・・

会社は借金で潰れることはありません。キャッシュが尽きて倒産するのです。

そこそこ売上が上がって利益も出た。立派な黒字会社なのに借入の返済ができない。

 

これが多くの会社(美容室)で起こっている現実です。

 

でも、まさか倒産させるわけにはいきませんから、自分(経営者)の貯金を切り崩して返済に充てる、あるいは銀行にお願いして返済条件を緩和してもらう(リスケ)ということになります。

 

これが多くの経営者を悩ます資金繰りの苦しさであり、「お金がない」という真の意味です。

 

 

最終利益から逆算する

 

こういう事態を引き起こさないように、考え方としては最終利益より逆算していくのです。

150万円の利益を倍の300万円にする。300万円なら税金(90万円)を納めても210万円は残る(税引後利益)。返済の150万円をした後に60万円は余裕資金としてプールできる(内部留保)。これなら経営は安定する。

こんな考え方ができますね。

 

では、利益を2倍にするためには必要売上はいくらなのか? 同じく2倍ですか? そんなバカな!

さっそく計算してみましょう。

目標利益は300万円です。固定費は変わらずに2550万円です。

以下の算式で求めます。

 

必要売上高=(目標利益+固定費)÷(粗利率)90%

 

(目標利益300万円+固定費2550万円)÷90%=3166万円

 

ということで、必要売上は166万円アップで済むのです。5%のアップですね。これなら目標売上としてなんとかなりそうですよね。ただ根拠なく10%アップだというより、説得力がありますよね、がんばれますよね。

 

実現可能な目標数字へ

 

そこで売上というのは以下の算式で求められるということを思い出してください。

 

 売上=客数×単価×回数

 

売上はこのように因数分解できるのです。そして、各項目をわずか数%のアップで5%の売上アップは可能になるということを証明します。

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 いかがでしょうか。客数・単価で2%ずつのアップ、回数で0.1回の増加で3183万円、というように、各項目を同時に着手すること、それで売上目標の5%アップは達成されることになります。

 

客数のアップばかりに注力して、単価を犠牲にして集客しても、目指す売上増加は見込めずに、来店回数も初回の回だけでリピートが望めないとなったら悲惨です。広告代のコストばかりが肥大して回収できず、スタッフは報われることなく疲弊していきます。美容室が多く陥るパターンです。

 

 

スタッフの給料をなんと!30%アップ

 

次に、スタッフの給料に注目しましょう。人件費は売上に対して50%で1500万円ですね。5人のスタッフとして1500万円を単純に割れば、1人当たり300万円です。

この年収を30%上げてあげたい。1人当たり90万円のアップです。かなりのアップ額ですね。経営者の純粋な思いから発したことで、この給料額が支給できれば、スタッフは俄然やる気になります。

では、年収の30%増を実現するための必要売上高はいくらでしょうか。

 

これも簡単です。

1500万円の30%アップは1950万円です。これを先の算式に当てはめます。

固定費の総額は人件費1950万円+1050万円で3000万円

(3000万円+利益150万円)÷90%=3500万円

 

必要売上高は3500万円です。

 

同時に、粗利益をアップさせたらどうでしょうか。

経営者は数社のディーラーに相見積もりを取り、変動費を4割削減、ということは粗利益率を94%にアップできたのですね。

すると、必要売上高が変わってきます。

(3000万円+利益150万円)÷94%=3351万円

 

3351万円が必要な売上高です。111%と2ケタアップです。先の売上高を因数分解してそれぞれの項目の目標を定めます。これも数%の改善で達成できます。

 

 客数   ×  客単価  ×  来店回数

(4%アップ)(4%アップ)(0.2回増)

  ↓      ↓     ↓

 1040人  ×  6240円 × 5.2回 = 3345万円

 

これで目標はほぼ達成です。

客数40人アップには、既存客に紹介依頼をする程度で可能な数字ですし、客単価240円のアップは、たとえばサイドメニューのヘッドスパをワンコインでお勧めすることで達成できますし、来店回数の増加には、たとえば白髪染めのサブスクをやります。1カ月に何回来店しても定額の料金は変わらない、などを実施すればすぐに達成は可能です。リタッチカラーで来店した何回かに1回はカットもしてくれるはずで単価も上がりますね。

 

経営者とスタッフでは見る世界が違います。経営者は「利益」を見、スタッフは自分の「給料」を見ます。自分の給料が3割増える、しかもこれとこれとこれをやれば達成可能である、そういうふうに現場レベルの数字目標を掲げてあげれば、スタッフは喜んで取り組んでくれます。

 

売上減少での生き残り策

 

結論です。

会社の中のお金の流れがわかれば、どこに着目し、どう数字をいじれば、どうなる、ということがわかってきます。

そうすれば、決算期にキャッシュがないとあわてる必要もなく、安心して決算期を迎えることができます。

必要な利益は確保でき、またスタッフも他のラインバル店よりも多くの給料がもらえれば辞めることもありません。どころか、給料の多い店として堂々とアピールできますから人の採用難という問題はクリアできます。

 

また、集客も・・・・。

これも同じです。望む利益を得るために、どのくらいの売上が必要なのか、逆算して正確な根拠のある目標設定ができます。目標を実現するために、なにをどうするのかは必然的に見えてきますし、なにをどうするかの方法さえわかれば、あとは実行しながら修正を加えつつ、スタッフ個々のスキルアップをしながら目標を実現していく。さほど困難なことではありません。

 

コロナ禍の今、重要なのは売上ではなく利益です。なぜなら、利益こそがお店を存続させることができる原資であるからです。

まして「8割経済」「7割経済」と言われるように、もうコロナ以前の経済には戻らない。せいぜい8割、7割程度にしか売上は戻らない現実を生きています。

いや、生きていかざるを得ない。

売上縮小のなかで、いかに利益を確保していくか、もっと言えば、望む利益を確保し続けることができるのか。経営者は問われているのですね。もちろん、生き残るために。

 

「一般的に言うと、人間の力というものは、

明らかに利益となるような未来を得るための

今日の手段である。」

(トマス・ホッブズ

 

 

なんのために生まれてきたのか?

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死ぬときに後悔すること

 

いきなり青臭い質問をします。

「あなたはなんのために生まれてきたのですか?」

 

自分探しではないですけど、いくつになってもこの質問はインパクトがあります。

たとえば『死ぬときに後悔すること25』なんていうタイトルの本があって、後悔することの大半が、もっと自分らしい別の人生を歩みたかったというものです。

 

死ぬときに後悔すること25 (新潮文庫)

死ぬときに後悔すること25 (新潮文庫)

  • 作者:大津 秀一
  • 発売日: 2013/09/28
  • メディア: 文庫
 

 

 

多分、生きているうちは、いま歩んでいる人生でいいのだろうか、後悔しないだろうか、という疑問と不信で苛まれ続ける人がそれだけ多くいるということでしょう。

 

だから、インパクトがあるのです。

「あなたはなんのために生まれてきたのですか?」

 

質問の答えが見つかった!

 

私も例外なくある時期までこの質問に苦しんでいました。

ところが、生死をさまようほどの苦しい、ある出来事がきっかけになって、分厚い雲の割れ目から一筋の光が射したように、質問の答えが見つかったのです。

 

その答えとは・・・

 

「幸せになるため」

 

なんだ、そんなことか。単純すぎてもったいぶることでもないじゃないか。そんな声が聞こえてきそうです。

 

じつはこの答えには続きがあります。

 

「人を幸せにしてこそ、自分の幸せがある」と。

 

人類が誕生してから現在まで、変わらない習性があります。それは「群れる」ということです。群れて生活しなければ、生存することができなかったのが人類です。これが人間の定めであり宿命でもあります。

 

ですから、互いに助け合って生きること。これが人間の本能であるし、種としてのアイデンティティでもあるのです。

ということはつまり、この宇宙を、地球を、自然を、人間を創造した、創造主の意思でもあるのです。(創造主なんて信じないという人も、人間のアイデンティティや本能は信じるでしょう)

 

なぜ人々は群れ集うのか。会社という組織をつくり、団体をつくり、家庭をつくるのか。それらの集合体が国ですから、なぜ国をつくるのか。

生存する確率が圧倒的に高くなるからです。

 

半沢直樹の真実

 

一人では生きられない。人間とはそういう生き物なのでしょう。

そういえば冒頭で例に挙げた『死ぬときに後悔すること25』では、後悔することの第1位に挙げられているのが愛する人に『ありがとう』と伝えなかったこと」なのですね。

テレビで話題になった『半沢直樹』ですが、主人公が銀行を辞める決意を妻に告げると、妻役の上戸彩はこう言います。

「直樹、今までがんばったね、ありがとう。お疲れ様」

涙腺崩壊のセリフです。そんなセリフが吐ける妻は人を幸せにし、それだけ自分に幸せは返ってくるのでしょう。

こんなこと言われたら、また夫はがんばります、死ぬ気でがんばりますよね!

 

半沢直樹がなぜあれほど高視聴率を誇ったのか。それは、悪は滅び、正義(愛)が勝ってほしいという、視聴者の願望が投影されたドラマであったからでしょう。

 

ですから、人間の幸せは互いに相手をリスペクトし合い、他の人を幸せにすること。

反対に、自己中心主義で私利私欲に凝り固まった人間は猜疑心にあふれ、人を傷つけ、踏み台にしてしか生きられない。

それが家庭になり、会社になり、国になると、争いが絶えなくなり、不幸の坂を転げ落ちるというのは真実でしょう。世界の様相は、邪悪な人間がつくる国と、愛につつまれた国とのハルマゲドン(世界最終戦争)に突入した観があります。

家庭でも、会社でも、同じことです。

 

勝つのはどっちだ?

もちろん、人を慈しみ、受け入れ、互いにその存在を認め合う。こういう家庭や組織、国家は生きながらえます。だってそれが人間存在の、世界の、宇宙の、真実だからです。

まさに、半沢直樹です!

 

理美容師の限りない可能性

 

こんなことを思いめぐらしていると、あることに気づきます。

理容師、美容師はなんと恵まれた、そして未来への可能性のある職業なのかと。

 

だってそうですよね、自然の摂理で髪の毛は伸びてきます。理美容室への来店動機は自然がつくってくれるのです。しかもカット料金はリーズンブルで、1人のお客さまを1つの空間で長時間独占できるのです。

慈しみ、まるごとその存在を許容できるのです。

「ようこそ、この店にいらしていただけました。がんばって生きているんですね。ありがとう。お疲れ様」

口にはあえて出さなくても、気持ちは伝わります。お客さまの存在を丸ごと肯定し、受け止め、慰藉できるところ。それが理容室、美容室であり、その特異性をいかんなく発揮できるのが、理容師であり、美容師であるのですから。

 

AIの爆発的進展で、人間の脳がAIに取って代わられるかもしれないというシンギュラリティポイントはすぐそこまでやって来ています。

加速度的に進む人間疎外の現代にあって、人間性を回復させる最後の牙城が理美容室なのではないでしょうか。

このことはいくら言っても言い過ぎではありません。これこそ理美容業の究極のアイデンティティです。

 

「動機善なりや、私心なかりしか」

稲盛和夫

 

コロナ禍の「経営の新常識」[番外編]

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 拉致されました!

 

このテーマで前編・後編をお伝えしました。これで終了するつもりだったのですが、急きょ[番外編]として、じつは動画でお伝えしようと思います。

 

というのも、こういう事件があったことがきっかけでした。

 

ある日、私はクルマで拉致(らち)されまして(笑)向かった先が横浜でした。

拘束された先は(株)ICTBグルーバルの本社スタジオだったのです。

同社の社長が塩田将隆さんで、私を拉致した張本人です。

 

塩田さんは自らが美容室を経営し、最近ではニューヨークにもアンテナショップとして出店。

そして、同社はメーカーとしての機能を持ち、さまざまな画期的商品の開発で日本はもちろんのこと広く海外にも特許(国際特許)を持つ発明家でもあります。

 

私が業界で尊敬するお一人です。

 

そんな塩田さんが、私のFacebookのシリーズとなった投稿記事「経営の新常識」を気に入っていただいて、2人でコロナ禍のサロン経営を語ろう、その模様をYouTubeで発表しよう、という企画が立ち上がったのですね。

 

立ち上がったのはいいのですが、当日のテーマは事前に知らされていなくて、ぶっつけ本番。まさに拉致に等しい動画収録となったのです。

 

YouTubeデビュー!

 

YouTubeは初めての経験で、勝手がわからず、セッティングされたカメラ、証明、マイクの前で委縮するばかり。

 

話題の進行に追いつくのが精いっぱいで、発言もしどろもどろ。後で編集をしてくれるということで、その辺はお任せ、安心して、一応収録を終えました。

 

テーマがテーマだけに、また、話し言葉のわかりやすさも加わって、急きょ[番外編]としてお伝えすることにしました。

 

ご覧ください。

youtu.be

 

ただひとつだけ強調しておきたいことは、利益が残らない、資金繰りが苦しいと多くの経営者が感じていますが、現金商売の美容室にとってその原因は、生み出した利益が銀行の返済に追いつかない、追いついてもやっとのことだ、ということです。

 

ぜひ、お金の流れを理解してほしいと思います。

 

「『今年は1000万円利益を増やす』という目標を立てたとする。この不況ですから、現場の長は『とても無理だ』と反対します。そんなとき、私はこんな言い方をするんです。

『1日で利益を1000万円増やすわけじゃない。1年だ。1カ月なら90万円。1日なら3万円。パートさんが100人いれば1日300円節約すればいい。コーヒー1杯分じゃないか』と。

詭弁と感じる方もいるかもしれません。でも人間は不思議なもので、どんな大きな問題も細分化すると『何とかなるかも』と思えてきます。その結果、気持ちが前向きになり、最初は絶対無理だと思ったことができてしまうことも多い。」

大須賀正孝)

 

コロナ禍の「経営の新常識」[後編]

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目の付けどころが改善点

 

前回の続きで、今回は実際に数字を当てはめていってみますね。理解がグッと早くなります。

少々長めの文章ですが、ぜひお付き合いください。

 

その前に、繰り返しますが、大事な5つの項目です。

 

  • 売上
  • 粗利益
  • 固定費のなかでも人件費(労働分配率
  • その他の固定費
  • 利益

 

各項目の数値の目安として、TKCの経営指標(BAST)を基準とします。そして、わかりやすくするために切りのよい数値に直したものを以下に掲げます。(すべて%表示です)

 

  • 売上・・・・・・・・・100
  • 粗利益・・・・・・・・90(変動費10)
  • 人件費・・・・・・・・50(労働分配率55)
  • その他の固定費・・・・30
  • 利益・・・・・・・・・10

 

「売上」が100だとしたら変動費(主に材料費:売上によって変動する)は10。粗利益は売上-変動費ですから90%です。この粗利益の高さは理美容業の特徴ですね。(変動費は会社に残らない、右から左にと消えてしまう費用です。だから、変動費を差し引いた粗利益が本当に会社で自由にできるお金ですし、粗利益以下の費用をいかに配分するかで経営者の実力がわかります)

 

そして、粗利益から「固定費」を差し引いた残りが「利益」です。

その固定費も、固定費の多くを占める「人件費」と、それ以外の家賃、広告宣伝費などの「その他の固定費」に分かれます。

また、粗利益に占める人件費の割合を労働分配率といいます。つまり、粗利益を生み出すために人件費をいくら投入したかの目安で、労働分配率が低ければ低いほど生産性が高い会社ということになります。人件費÷粗利益で求めます。事例の場合、人件費が50、粗利益が90ですから、50÷90×100で55(小数点以下切り下げ)となります。

 

これらの項目を目安として、決算書を手元に置いてあなたの会社の数字を当てはめてみてください。そして、%に置き換えてみてください。思うような利益が上がっていなかったとしたら、どこの項目に原因がありますか? 粗利益が低いためですか、人件費やその他の固定費が多いためですか?

目の付けどころが改善点です。

 

数字の逆張り発想

 

さて、経営の数字は戦略的に活用しなければ意味がありません。そこで、前回の予告通り逆張り発想」をやってみましょう。

 

 

[利益を倍にしたい]

まずは、単純な逆張り発想をしてみます。

希望の利益を現在の倍にしたいと考えます。そうですよね、たとえ黒字であってもお金が残らない。そういうケースは多くあります。その原因は、単純に言ってしまえば利益の幅が薄いから。銀行へ返済したら手元に残るお金がゼロ、あるいはマイナスなんていうケースですね。「勘定合って銭足らず」の典型的なケースです。

 

ということで、利益を倍にすると目標設定しましょう。サンプルの利益は10ですから、これを20にするわけですね。

 

その利益目標を達成するために必要な粗利はいくらになるでしょう?

「その他の固定費」は30、「人件費」は50ですから80です。

粗利益は利益+人件費+その他の固定費の合計ですから、20+50+30=100。これが利益20を生み出すための必要な粗利益です。

では、必要売上は?

売上の90%が粗利益ですから、100÷90×100%=111

 

各項目の割合を変えないで逆張り発想をすると、利益を倍にしたければ単純に売上11%アップにすればよい、というふうになります。

 

では、売上111にするのはどうしたらよいか?

売上は客数×客単価×(年間)来店回数で求められますから、客数と客単価をほんの数%、来店回数もわずか0.数回アップさせるだけで可能です。実際にやってみましょう。

こういうお店があったとします。

(客数)500人×(客単価)7000円×(来店回数)5回=(売上)1750万円

 

客数500人を3%アップする→515人

客単価を5%アップする(5%は現実的で許容範囲)→7350円

来店回数を0.2回アップする→5.2回

(客数)515人×(客単価)7350円×(来店回数)5.2回=(売上)1968万円

 

1968万円-1750万円=218万円(売上増)

218万円÷1750万円×100=12

 

12%の売上増加となります。つまり、目標の11%アップは実現しましたね。

 

あくまでも「客数」と「客単価」と「来店回数」が売上を構成する3要素なのです。客数ばかりに目が行ってしまって、集客コンサルなどに高いお金を払い、コンサルの言うことを鵜呑みにして、クーポンの乱発で実質的値下げをしてお客さまを集めてもいいのですか? 単価が下がってしまい、おまけに来店回数が減ったのでは目も当てられません。目標とする売上は、高いコンサル料も取られてガタ減りですね。これじゃ、やらないほうがマシです。

 

売上を構成する3要素のそれぞれを同時に、少しずつアップをする。これが売上を増加させる賢明な策なのです。

 

 

[粗利益を1%アップしたとき、利益はどれだけアップするか?]

これは簡単ですね、固定費は変動しませんからそのまま。すると、利益は11となり、10%アップします。粗利益をたった1%アップしただけで利益は10%と2ケタ増になるのですね。

 

[月10万円の広告費を使うとしたら、最低いくらの売上アップが必要か?]

10万円の広告費を使うということは、「その他の固定費」が10万円増えるということです。固定費が10万円増えるということは、粗利益も最低でも10万円増えなければなりません。

粗利益は90%ですから、10万円÷90%(0.9)=11万円。最低でも11万円の売上を確保しなければならないわけです。

もちろん、これは損も得もない最低基準。得をしようと思えば11万円以上の売上が望ましいのです。

 

こうやって、お金の流れの仕組みがわかれば、正確に、さまざまな手を打つことが可能になります。さらに、ムダな手を打つこともなくなります。

もっとやってみましょう。

 

[売上150%達成したら、社員はいくら儲かり、会社はいくら儲かるか?]

美容室の実際の平均稼働率は40%程度です。半分も満たしていません。稼働率とは実際にスタッフが売上をもたらすために従事している営業時間中の割合のことです。ですから、残る60%は売上も利益ももたらさないムダな時間だということです。

ということは、現在のスタッフ数で稼働率を倍増する余力は十分にあるということですね。

しかし、倍増するのは極端すぎるし、現実的でもないでしょう。

そこで努力目標として150%とします。金額に置き換えて単純に150万円としましょう。粗利益が90%なので、粗利益は135万円。そして、労働分配率は55%ということなので、粗利の55%を人件費に振り分けます。

 

先にこの人件費のほうから考えましょう。人件費率は50ですから、売上150の50%で75万円に変わります。

その他の固定費は30のまま変わらないとします。そうすると、人件費75万円とその他の固定費30万円を足した固定費は105万円になります。

粗利益135万円から固定費105万円を引くと、利益は30万円です。

ということは、人件費は50から75に1.5倍になり、利益は10から30に3倍になるのです。

これなら、社員も会社もウハウハですね。

 

これを労働分配率から見てみましょう。

粗利益に対する人件費の割合が労働分配率ですから、50÷135で37となります。つまり、労働分配率は55から37となり18%も低く抑えることができたのです。生産性の大変高い仕事をしていることになります。

これが労働分配率を下げても手取り給料が増えるという仕組みです。給料は倍増とはならなくても、1.5倍にはね上がるとなったら、社員は誰も文句は言いません。社員は喜び、会社も喜びます。

とはいっても、150%は何がなんでも給料の上げ過ぎだと考えるなら、人件費率を下げればいいのです。ここでも、人件費率は下げても手取り給料は上がるという理屈はなりたちますので。

 

ここで少々付け加えておきたいことは、何かと問題が多い人件費を削減することについてです(人件費率ではなくて人件費)。“人件費を削減する”なんて社長が社員の前で宣言したりすると、途端に社員のモチベーションが下がります。退職なんて事態に見舞われるかもしれません。

 

そうではなくて、労働分配率を下げて、あるいは人件費率を下げても、社員の給料は変えない、または、社員の手取り給料は増やすこと。これなら社員は納得します。

 

さて、このように会社のお金の流れを理解して逆張りの発想をしていけば、資金繰りに窮して気づいたときにはにっちもさっちもいかなくなったなんてことはあり得ません。どの項目をどう手を加えるのか、正確な判断ができます。

さらに会社のビジョン実現のために、しっかりとした数字の裏付けができ、社員を巻き込んだ、ワクワクとした未来の設計も可能となります。

 

冒頭に挙げた5つの項目。項目ごとに最適な打つべき手が考えられ、具体的な行動計画が策定できます。たとえば、次のような手です。

 

●売上

➡売上を上げるために

・客数、客単価、来店回数の平均的なアップ

・クロスセル・アップセル、フロントエンドとバックエンドで単価を上げる

・集客(STP戦略、USPの策定、ペルソナ、GISマーケティングGoogleマイビジネス、新規客を確実にリピートさせる方法、リピーター化→固定客化→ファン客化へとステップアップさせる方法、次回来店予約を確定させる方法、etc)

・ジョイントベンチャー、アライアンスなどでキャッシュポイントを本業以外で持つ

 

●粗利益をアップするために

➡業者の相見積もり、仕入れ交渉、PB商品の開発、etc

 

●固定費のなかでも人件費率(労働分配率)を減らすために

➡固定費から変動費へとシフト、生産性に直結した給与システム、全社員経営参加型マインドセット、オープンブック・マネジメント、etc

 

●その他の固定費を減らすために

➡広告宣伝費の見直し、家賃減額交渉、無駄な出費の排除、etc

 

●利益を上げるために

➡以上の対策の策定と実施、進捗状況チェックとPDCA、etc

 

●おまけとして「資金繰り対策」

➡税引き後の利益から銀行への返済、設備投資の資金を用意した後で利益剰余金(内部留保)が確保できる(返済は税引後利益から)

・不良資産の処分

・返済の繰り延べ

・銀行の乗り換え、etc

 

 

このように対策は多岐にわたり、すべての項目が連動しているのです。ひとつだけ独立しているのではありません。ひとつだけ取り出して改善をしても失敗に終わります。

ですから、専門の社労士にお願いして画期的な給与システムを作ったところで、業績に連動し、なおかつ目標利益を実現して、最終的に社員に還元されるという理屈と仕組みになっていなければ、絵に描いた餅です。誰もついて来ません。

 

集客を専門とするコンサルにお願いして、たとえ集客が思うとおりになったとしても、単価は落とし、一度きりの来店でリピートが望めないとなったら、お店に利益は残らず、現場スタッフは疲弊してしまいます。

 

そんな弊害をなくし、思うような業績を上げるためには、また高い業績を維持し続け、社長も社員も、ワクワクする将来のビジョンを実現するためには、「会社のお金の流れを知る」必要があるのです。お金の流れがわかれば、どこの部分にどう手を打てばいいのか、明らかになってきます。

 

トータルで経営を把握する

 

改善点を見つけたとしても、最適解の戦略と戦術を経営者ひとりでやるとなったら手に余るかもしれません。そのときこそ私の出番です。

会社の基礎と骨組みであるミッション、ビジョンの策定から、会社のお金の流れの「見える化」を“カンタン納得”のいく図(残念ながらクライアントさんにしか公開できないツールです)で示し、どこに問題があるのかを一目瞭然で把握していただき、改善点を一緒に考えていきます。私の強みはその最適解を、豊富な事例として持っていて提供できることです。業界コンサルとしては唯一であると自負します(エヘン!)

 

そして、利益はなぜ必要なのか(けっして社長のフトコロに入るものではない。また、社長はなぜ社員の3倍も4倍も給料を受け取れるのか?)を、数字で「見える化」して納得のいくまで社員に説明します。社長の社員の間にある溝、つまり、わだかまりは情報量の差です。これを埋めることができるのは社外の第三者が適任です。

この溝を埋めない限り、わだかまりは消えず、もやもやとした感情に支配されて、組織はまとまるはずがありません。社員の退職が繰り返され、組織のパワーも発揮できません。(モチベーション専門のコンサルがいますが、効果は瞬間花火で終わるという原因はこの辺にあります)

 

3年後、5年後、10年後、会社はどうなっていたいのか。社長ばかりでなく、そこで働く社員もパートも、ワクワクするビジョンを実現するのは、社長であるあなた自身です。私はそのビジョンを実現するためのナビゲーターです。全力でお役立ちしたいと思っています。

以下に私のアドレスを記しますので、関心のある方はメールをください。「こんな問題があるんだが・・・」とご相談でも結構です、お気軽に。

Masasuzu2811@gmail.com

 

 

「企業の利潤、商売の利益というものは、社会に対する貢献度によって決まるものであり、その貢献の度合いによって社会は企業に利潤をもたらす。

社会に貢献しない企業は、だから利潤は得られないし、得たとしても、またそれは何日も続かない。そしてその企業は社会から消え去ることになる。」

(飯田亮)

 

コロナ禍の「経営の新常識」[前編]

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売上よりも利益が大事

 

コロナ禍の今、大事なのは売上よりも「利益」であるということを再認識できたことが、コロナ以前との大きな違いでしょう。

 

売上至上主義というのは、高度経済成長期やバブル経済期に出来上がった神話と言っていいでしょう。

 

利益が出なければ会社は存続できません。この当たり前のことが再認識されたと。

 

ここで、利益はいかにつくられるのか、また、希望する利益はどうやって実現できるのか?

それには会社の「お金の流れ」を理解していくと簡単にわかります。

 

当業界の経営者は数字が苦手、お金の流れの仕組みがわからずに将来に漠然とした不安を抱えている人があまりにも多いというのが実感です。

 

この方法は、私自身が資金繰りに苦しんで、苦しんで、苦しみ抜いて体得した独自の経験がベースとなっています。そこに会計の知識を総動員しました。いわば「筋金入り」の方法で、会計の専門家である税理士さんでも知りません(笑)。

 

今回のブログは、この数字への苦手意識を払拭し、どんぶり勘定を脱して、簡単にお金の流れが把握でき、数字に強い経営者になっていただきたい。そんな思いから書きました。

 

だいたいにおいて、お金の流れがわからないと経営にはなりませんからね。なるほど、そうか、と納得していただきたく、詳しく解説したい(といっても内容は簡単)ために、[前編]と[後編]に分けてお届けします。

 

ではさっそくやってみましょう!

 

高い粗利益の意味

 

ここでまず損益計算書(P/L)の最初に出てくる「粗利益」に注目しましょう。

 

理美容室はこの粗利益率がダントツに高い。だいたい85~90%の粗利益率ですよね。

こんなに粗利が高くてなぜ儲からない? という話はさておくとして、この粗利益率は別名「付加価値率」と言います。

 

粗利益率が高いということは、それだけ付加価値が高いということです。

 

たとえば卸売業を考えてみましょう。卸売業は粗利益率が最も低い業種の代表です。当業界ではディーラーがそうです。業務用品をメーカーから仕入れて美容室に納めます。商品に何も手を加えない、つまり価値を付加しないので、ディーラーの粗利益率は低く、15~20%程度です。

 

ところが美容室は粗利益率が90%程度ととても高い。つまり、医師と同じように、それだけ高度な専門技術や専門知識で価値を付加しているからです。

この辺のプロとしての価値を再認識したほうがいいですね。安売りをするなんてもってのほかで、値決めのポイントは、だから「ギリギリの高値」。

あの稲盛和夫氏が言うように、「値決めは経営。ギリギリの高値に設定する」のです。

 

次に注目するのは「税引き後利益」です。正確には「税引き後利益+減価償却費」ですが、話がややこしくなるので「税引き後利益」だけに着目してください。税引き後利益はこういう見方をします。

 

・利益が出れば利益剰余金として会社に資金をプールできる(内部留保

 

・利益が出ていなかったら借入金の返済はできないわけで、別の資金繰り対策が必要(その方法はいろいろあり。応相談)

 

・利益金の金額で借入金トータルの金額を何年で返せるかわかる

 

・だいたい5年返済とか7年~10年返済とか返済期間が決められているので、その期間内に返せるかどうか目途が立つ

 

・ところが大抵のケースで返済はできない。今回の緊急融資の返済が始まったら、なおさら資金繰りに窮する

 

 

そこで「先読み会計」をします。

 

希望利益を実現するための逆張り発想

 

鉄板の公式はこうなっています。

 

●売上-経費(変動費+固定費)=利益

 

ですから、検討する項目は次の5つです。

 

  • 売上
  • 粗利益
  • 固定費のなかでも人件費(労働分配率
  • その他の固定費
  • 利益

※「労働分配率」とは粗利益に対する人件費の割合

 

・上に挙げたそれぞれの項目を、売上高を100%としてそれぞれの割合を求める。

 

・美容室の場合、TKCの経営指標(BAST)から、目安となる平均値をお教えしましょう。

 

  • 売上・・・・・・・・100%
  • 粗利益・・・・・・・87%
  • 人件費・・・・・・・50%(労働分配率56%)
  • その他の固定費・・・33%
  • 利益・・・・・・・・4%

 

これがあくまでもTKCという全国横断の会計事務所がカウントした美容室の平均値です。

利益がたった4%とは問題です。3000万円の年間売上があっても利益は120万円に過ぎません。税金が30%かかったとして80万円程度が借金返済の原資です。月商のおよそ3倍は貸してくれますから、少なく見積もって500万円借りたとして月10万円の返済です。1000万円借りれば倍の20万円です。

 

現実問題として‥‥返済できません。経営者の貸付金で間に合わせているのでしょうか。いずれにしても苦しい資金繰りが強いられます。

もちろん会社にお金は残りません。

 

でも、あくまでもこれは美容室の平均値です。赤字決算の場合は、さらに資金繰りが苦しく、会社の存続さえ危ぶまれます。

 

では、どうするのか?

 

そこで希望する利益を出すためにどうするのかという逆張り発想」をするのです。

上に挙げた5つの項目のどこを重点的に改善するのか。あるいは全体的に少しずつバランスよく経費圧縮するのか。または、売上を何がなんでも上げて、同時に経費の削減をはかって利益を最大化するのか。

 

そういうことが見えてくるのです。

 

そして次回の[後編]では、実際に数字を当てはめていって、目指す利益を実現するための方法を簡潔に解説したいと思います。ご期待ください。

 

マーケティングを最も短い言葉で定義すると、『ニーズに応えて利益を上げること』となる。」

コトラー

 

個人事業主、フリーランス理美容師に朗報/国保の減免措置

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 使えるものは使う

 

新型コロナウイルスに対する政府の対策には批判も多いですが、この悪化した状況を乗り切るには、自分が使える制度を探して、使えるものは使うことが大切です。

 

政府が打ち出した緊急経済対策は、返済不要な持続化給付金、持続化補助金、家賃支援給付金、特別定額給付金雇用調整助成金などのほかに、国民年金保険料の減免、公共料金の支払い猶予、各種税金の申告・納付期限の延長、無利子融資などが打ち出されていて、これらのひとつないしは複数を利用された人も多いと思います。

 

そのひとつで意外と知らない制度が、個人事業主フリーランス美容師が加入している国民健康保険料の減免措置」なのです。

 

収入が3割以上減の人が対象

 

どんな人が対象になるのかというと、次の2つのケースです。

 

1)新型コロナウイルス感染症で主たる生計維持者が死亡、または重症の場合

新型コロナウイルス感染症によって、主たる生計維持者が死亡、または重篤な傷病を負った世帯は、対象となる期間の保険料の全額を免除してもらえる。

 

2)新型コロナウイルス感染症の影響で減収が見込まれる場合

➡罹患していなくても、新型コロナウイルス感染の影響により、主たる生計維持者の収入(事業収入、不動産収入、山林収入、給与収入)の減少が見込まれる世帯で、次の3つの要件を満たす人も保険料減免の対象になる。

 

1⃣前年(2019年)よりも収入が7割以下に落ち込む見込み(保険金、損害賠償などで補てんされる金額を除く)

 

2⃣合計所得金額(収入から経費と基礎控除額を差し引いた金額)が1000万円以下

 

3⃣事業収入や不動産収入のほかに、株式の配当などその他の収入が400万円以下

 

これら収入が減少した人の減免額は、対象となる期間(2020年2月1日~2021年3月末日の14カ月間)の国民健康保険料の額に、前年の所得に応じて20~100%の割合をかけて計算します。

 

全額免除の人も

 

計算方法は複雑で、自分ではなかなか計算するのは難しいですが、所得に応じた減額の目安を記しておきます。

 

●前年の合計所得金額と減免または免除の額    

300万円以下・・・ 全部

400万円以下・・ 10分の8      

550万円以下・・・10分の6      

750万円以下・・・10分の4      

1,000万円以下・・10分の2       

 

間違いやすいので以下のことを念を押しておきます。

 

1.対象となるのは収入であり、所得(収入から必要経費を差し引いた金額)ではないということ。今年の収入が3割以上減少すると「見込まれる」人が対象となるということ。

 

2.収入はあくまでも「見込み」であり、結果的に業績が回復して収入が3割減という条件を満たさなかった場合であっても、追加で国民健康保険料の減免額分は納める必要がないということ(役所に確認済み)。

 

3.上の「減免または免除の額」は対象が「合計所得金額」であるということ。

 

4.すでに納めた保険料であっても、申請すれば、後日、払い戻してもらえる。

 

所得合計が300万円以下であれば国民健康保険料は全額免除されるのですから大きいですね。個人事業主の人やフリーランスの人で該当する人は多いと思います。

それ以上の所得であっても減免額の割合は大きいですから、ぜひ申請の手続きをしてほしいと思います。対象となる人はほとんどだと思います。

 

こういうコロナ禍の緊急経済政策によって打ち立てられた各種制度は申請しないと何も始まりません。正しい情報を得て、該当するようでしたらまずは役所の担当窓口にお問い合わせください。

 

使えるものはなんでも使って、この緊急時を乗り越えましょう!

 

この国民健康保険料の管轄はそれぞれの居住地の市区町村です。

「市区町村名 国民健康保険減免」で検索してください。

 

知行合一

知識を身につけることは行動することの始まり。

行動することは、身につけた知識を完成させること。

知っていて行わないのは、未だ知らないことと同じ。

王陽明

 

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初出掲載:2020 年3 月19 日