新規集客のクーポンビジネス
なにかと問題の多いHPB(ホットペッパービューティー)ですね。
理美容業の市場はここ5年間でおよそ500億円の市場を失い、反対にHPBは、IR情報からの推測ですが500億円の売上を達成しました。なんだかねぇ~と砂を噛むような味気なさと虚しさを覚えますね。
そんなHPBからいかにオサラバするかを解説します。
要はHPBに頼らなくても集客できるかということに尽きるのですが、結論は「できる」です。それどころか、理想のお客様を集めることができて、なおかつお客様とエンゲージメント(絆)も生まれ、高い広告費を支払うことなく経営は安定するのです。
こんなこと、HPBではまったくできません。なぜならHPBは新規客狙いのクーポンビジネスだからです。
なぜそんなことができるのか? 1つの実話ストーリーを紹介しましょう。
70万円!の掲載料
都内一等地の激戦にある美容室。
HPBの掲載料は70万円!
クーポン見直し、スタイルの更新、こだわりページの更新、ブログの毎日更新、クチコミ投稿のお願い(お礼にさらに割引サービスの特典)でスタッフの労力が削がれ、費用と労力をかけた割には、単価割れの新規集客はできても、リピーターが20%程度と極端に少ない。
[1] ROASの分析
そこで相談を受けた私です。
まずROAS(広告費用の回収率)を求めてみますと、効果はわずかですがマイナスであることがわかりました。
※ROASの計算方法は「美容室5つのNG【2】広告宣伝費の肥大化」を見てください。
[2] 上位客の抽出とその特長
次にそのサロンの主要顧客の分析をしました。つまり売上の7~8割を占める上位客の属性分析です。いくつかある属性分析のうちで、年代の特徴は40~50代が圧倒的に多いことがわかりました。
そこでHPBのユーザーを調べますと、20~30代で7割程度の割合を占め、40代以上は20%程度しかないことがわかりました。
[3] HPBとのミスマッチが判明
サロンの上位客が40~50代の女性であれば、その年代層をターゲットにするべきなのですが、40~50代の女性はHPBをあまり見ない、親しむ媒体ではない、少なくてもHPBで美容室選びの意思決定する場合はほとんどないと判断してよさそうです。
そして、新規リピート率が低いのは、クーポン目当てで価格重視のユーザーであると結論づけました。なぜなら、顧客の流動化こそHPBの狙いであり、クーポンがそのキモであると読んだからです。
そうなのです、欲しい客層である40~50代の潜在客は、クーポンで誘因する客層ではなく、「質」を重視するお客様なのですね。
ついでにそのサロンのクーポン内容を見て気づいたのですが、「カット・カラー・ヘッドスパ30%OFF」なんてやっているんですね。
厳しく注意しました。安売りサロンのレッテルを貼られかねない、安売りと認識されたら価値の低い店と判断されて、せっかく通ってくださっている上位客にも失礼だ、もしどうしても値引きの必要性があるのなら、カットカラーを同時施術していただいたお客様に限りヘッドスパを○○円でご提供できます、これが正しい告知の方法であると伝えました。そうなればヘッドスパをスムーズにお勧めでき、ドル箱のメニューとして定着するための王道であると経営者に伝えると、おおいに納得していただけたようです。
経営者は「編集長」
[4] ホームページのオウンドメディア化
さて、話はそれましたが戻します。
そこでホームページの見直しをしました。オウンドメディア型の内容に変えたのです。オウンドメディアとは自社で保有するメディアの総称のことで、当然そのWEBマーケティング時代の代表格は自社のホームページです。
(ちなみにHPBは有料広告を出す他社メディアでペイドメディアと言い、FBやTwitter、などのSNSはアーンドメディアと言います。)
このオウンドメディア型に変えるとは、コンテンツ重視の内容に変えるということです。相談を受けたサロンは、たまたま髪質改善の分野で強みを持っていました。だから強みを全面的に打ち出すことをして、キャッチコピーで訴える。できれば日々更新するブログで、髪質改善に関する記事をヘアケア商品の選び方まで含めて「プロの眼」としてアップする。できればサロン内の施術工程を動画で知らせる。FBでも連動して記事をアップする。さらにインスタでスタイルアップをしてホームページと連動する。
※「髪質改善」は今では多くのサロンが掲げるウリですが、関係ありません。他店が逆立ちしたってかなわないように徹底的にトンガレばいいのです。
このときにとても大事なことは「一貫性」です。どんなメディアをミックスさせようが、髪質改善という最大のウリに一貫性を持たせることです。
まさにサロン独自の、読んでタメになる内容に一新するというものです。
これでこそサロンの最大セールスポイントを訴求させる独自のメディア=オウンドメディアを持つことになるのです。経営者はそのメディアの「編集長」です。同時に髪質改善をキーワードにして記事の更新を行っていけばSEO対策となり、検索上位ランキングを手にできます。
[5] MEO対策にも注力
さらにMEO対策にも注力します。「美容室 特定の地域」と打ち込めば必ずトップページに表示される美容室の地図情報ですね。もはやGoogleは検索エンジンのシェアで7割を占め、Google Mapにおいてじつに9割近くのユーザーが利用したことがあり、利用した人の8割は電話や訪問したことがあるとのデータが出ています。
これを利用しない手はないですね。しかも利用はタダ。このトップページに掲載されることに注力をします。
[6] アナログも駆使する
アナログのメディアも忘れてはなりません。上位客の属性から、どこから通って来てくださるのか、その場所は顧客情報で特定できますから、GISという郵便局のサービスを利用すれば付近の地図情報が一瞬で出てきます。そこに集中して継続的にポスティングすればいいのです。このGIS(地図情報システム)の利用もタダですよ。
※郵便局のGISサービスはこちらの記事がわかりやすくコンパクトにまとまっています。↓
まだHPBの契約期間が8月まで残っているということで、それ以降、HPBなしでも集客できるよう今から準備を始めたのです。
結果はわかっています。実証済みの集客方法なので。結果は時期が来たら発表しますね。
マーケティングを知れば、HPBなんか頼らずに、広告費なんかそんなにかけずに、集客できるのです。その集客法も、欲しいお客様のところへ確実に届きますから、理想のリピーターが確保でき、安定経営が築けるのです。
え? とてもメンドクサイですって?! 集客を面倒臭がるようでは経営者失格です。それじゃ商売おやめなさいと言いたいですね。
知恵を貸してほしい、ということでしたら一歩前進です。いつでもご相談ください。
お前の話を聞いてやろう‥
さて、当ブログのSuzu MasaはSuzu Masaとして最初で最後の講演を行います。Facebookでブログのアクセス数1000を超えたら企画を発表しますとお約束していたのですが、おかげさまでアクセス数が予想をはるかに超えて急伸。3000までになってしまって、あわててお知らせすることになってしまいました。
来春の2月4日の午後から東京・池袋で私の単独セミナーをやります。
型破りで、しかし経営の原理原則にのっとった内容です。
型破りで原理原則? 矛盾しているようですが全然矛盾していません。
それほど理美容業界は経営の原理原則から離れてしまっていて、無意味で無益な枝葉の情報やハウツウに踊らされ、迷走し、結果、売上不振に陥っているからです。
どんな話をするのか? セミナーの内容を一部抜粋すると、
- 経営数字から見るアッと驚く儲けの着眼点
- 間違いだらけの集客法!だからあなたの声は潜在客に届かない
- ライバル店なんか存在しない 独自性の見つけ方・打ち出し方
- 新規客を一瞬にして永遠の「顧客」にする方法
- 絶対つぶしてなるものか! 誰も知らない究極の資金繰り法
- 生産性が飛躍的に上がる人時生産性に直結した給与システム
- イノベーションの起こし方
こんな内容でお話します。どこからも、誰からも聞いたことのない「目からウロコ」の内容ばかりです。なぜなら、すべては原理原則だからです。
セミナーでは初めて私の正体をさらします。プロフィールの通り、私は覆面でしか公の場で登場できない、事業の失敗者です(とは言いましても、捨てる神あれば拾う神ありで、そんな私を拾ってくださる神様がいて、現在は公益法人の顧問、美容室のコンサル、執行役員、コピーライターとして十分食べていけていますのでご安心を)。失敗者の話なんて聞く価値がない。それはそれ、そう判断されるのは当然でしょう。しかし、成功者の話を聞くよりも失敗者の話を聞くほうが何倍も身になる、タメになると言われます。なので、私はこうやって失敗したという経験談も交えます。地獄を見た貴重な経験談です。経験者だけに失敗する経営者の共通する思考パターンが見えています。
そういうわけで、圧倒的に少ない、私になんらかの関心を向けていただいている方だけを対象にします。「お前お話を聞いてやろう‥」のスタンスでお越しください。セミナーでの収容人数は20名の限定です。
・日時/2020年2月4日(火)午後1:30~4:30(途中、質疑応答の時間もふんだんに設けようと思います)
・参加資格/理美容室の経営者・近々経営者予定の方
・受講料/2000円(税込)
・会場/東京・池袋(会場の詳細は決まり次第、申し込まれた方にお知らせします)
なんら告知もしていないのに、当セミナーの件を察知してぜひ参加をしたいという希望者は6~7名いらっしゃいます。ですから純粋には10名と数人の募集となります。ぜひにという方はお急ぎくださいね。
参加ご希望の方は私のメールアドレスにご本名を明記のうえ、「参加希望」と明記して発信してください。
あるいはfacebookで「suzu Masa」と検索していただいて「お友達申請」後、メッセンジャーにてお申し込みください。個別に対応させていただきます。定員になり次第、締め切らせていただきます。
私のメールアドレス→masasuzu2811@gmail.com
「無理に売るな。
客の好むものも売るな。
客のためになるものを売れ。」
(松下幸之助)