頼りにならない国の経済政策
緊急とは名ばかりの時間ばかりがかかる融資。融資実行まで1カ月以上もかかるということです。それにしても借金であることに変わりはありません。コロナ禍がいつ終息するかわからず、安倍首相も記者会見で「戦いは長期戦になる」とコメントしているほどですから、今度は返済の責め苦が待っています。
こうなると、コロナ禍が終息していないので売上は戻らず、そこに返済の責め苦が待っていたとしたら、怖くて借りるのに躊躇(ちゅうちょ)してしまいます。
雇用調整助成金も補償の割には手続きが煩雑で支給されるまで数カ月がかかり、二の足を踏んでしまいそうです。
中小企業への粗利益額補償、国民への一律現金給付。
これがあって初めて自粛要請に対して中小企業は休業できるし、国民も安心して外出を控えることができるっていうものでしょう。
なんの補償もせずに、自粛だけを要請する。自粛から都市封鎖(ロックダウン)にあったらひとたまりもありません。
今のように補償なしで自粛を要請するばかり、あるいはロックダウンの可能性さえ高まっていて、このままでは中小企業はバタバタと倒産し、失業者が溢れ、自殺者が激増します。過去の恐慌や経済ショックがそれを証明しています。
今回はコロナで死亡する人数よりも自殺者の数のほうが10倍以上も多くなると言われています。すでに電車の人身事故が急増しているという報道もあります。
ところが、国は何もしてくれないに等しい。倒産も失業も自殺も自己責任です。
だったら、税金や社会保険は納めなくていい、過去に納めたものは返す。これが公平な措置というものでしょう。そんなことは無理だとわかっています。わかっているけれど、国民を助けない政治家や役人を食わしてやる義務は私たちにはない。強く主張したいですね。
何も行動しないでグタグタ言っていても始まりませんので、政府や行政に意見を言いましょう。多くの意見が集約できれば、改善の道が開かれるかもしれません。
私はどんどん意見を言っています。下にURLを記しますね。
https://www.e-gov.go.jp/policy/servlet/Propose
とにかく悲しい現実ですが、繰り返します、国は何もしてくれません。何かしてくれるのだとしても、ショボい政策に終始し、すでに手遅れとなっている可能性は大きいでしょう。
だから、自分の身は自分で守るしかありません。そう覚悟を決めたほうがいいです。
緊急性3段階のフェーズ
そこで今回のブログでは、経営者の緊急に取り組むべきことと題して、緊急性のフェーズを3段階にわけて考えてみました。
【特急事項】
≪1≫感染防止策の徹底とアピール
≪2≫キャッシュをできるだけ用意する。(借金でもなんでも構いません。とにかくキャッシュです。できれば3カ月分。理想は、コロナ禍の終息が見えないので、あればあるだけ)
≪3≫リスケの実行
≪4≫家賃・材料費の値下げ交渉と支払い猶予
≪5≫広告費の削減ないしストップ
≪6≫既存客との関係強化
≪7≫不安解消のための従業員との密のコミュニケーション
【二次緊急事項】
≪1≫従業員への休業補償(助成金確保)と場合によってはリストラ
≪2≫給料の削減
≪3≫店販品在庫のたたき売り
≪4≫キャッシュレス決済から現金のみの支払い
【三次緊急事項】
≪1≫家賃滞納(最大〇カ月分の支払い計画)
≪2≫税金滞納(最大1年の支払い計画)
≪3≫社会保険料滞納(最大1年の支払い計画)
細かいものまで含めればまだまだありますが、一応重要なことだけ挙げてみました。各項目の詳細には触れません。
こんな事態は避けたいものですが、最悪を想定して今のうちから心の準備をして、動けるものは至急動いたほうがいいです。
なぜなら、倒産という事態は一気に来るからです。まるで坂道を転げ落ちるように加速度を増して一気に来ます。あなたが想像する以上に早く。
キャッシュはできるだけ用意すると言っても、闇金からの借金は厳禁です! 法外な金利(年利数百%)の支払いを強要されます。なにしろ貸金業法を守らない業者ですから闇金と言われるのであって、あなたが事業をやめてしまった後も、生きている限り追い立てられます。自殺をしてもやみません。家族そして親族にまで追い立てます。
最初は丁寧・親切に法定利息を守るようなことを言って近づいてきます。正規の貸金業者であるか否かは金融庁のホームページで検索すればわかります。リストになかったら違法業者、闇金です。
最後に残った手段
やるだけやった、それでもダメだった。
大丈夫、自己破産すればいいのです。国が認めた合法的な制度であり、人生やり直しのためのセーフティネットです。もちろん、迷惑をかけた人には心から申し訳ないという、人としての情は残りますが。そんな場合は精一杯のお詫びをしてください。
自己破産はあなたが思うほど恐ろしいことではありません。支払い、借金や納税の責め苦から解放され、人生がリセットできます。(個人の税金は基本的には逃れられません。でも、あくまでも基本的には、です)そして現金は99万円までは手元に残せます。家や車といった財産は没収されます(残す方法もあります)が、家電などの生活上必要なものも取り上げられることはありません。ただし、弁護士費用は発生します。だいたい100万円程度で会社と個人両方の破産する必要費用がまかなえます。
どうしても現金がないという場合は、法テラスに相談してみてください。費用はかなり安く抑えられ、しかも分割返済も可能です。
けっして死んではいけません!
繰り返します。自己破産はあなたが想像するほど怖くはありません。怖いと思うのは情報がないからで、いたずらに恐怖心が募るのです。理美容業界でも破産から立ち直って立派な事業をしている人は、私が知っているだけでも幾人もいますよ。
以上、経験者として申し上げました。よろしかったらダメージの少ない自己破産の方法、破産を決意した後の再起への準備、自己破産後の復活の仕方をお教えします。こればかりは弁護士さんに聞いてもわかりませんので。
対策は早いほうがいいですよ。まだやれる、と思って事業を継続する。その繰り返しがキャッシュをますます失い、破産もできずに夜逃げとなったら悲惨です。立ち直るのがむずかしくなります。
どうせ破産するなら若いうちのほうがいい。それだけ立ち直りに時間の余裕がありますから。
よかったら、ご相談ください。もちろん守秘義務は守ります。
「君子は最悪を想定して楽観的に生きる」
こんな状況だからこそ身に沁みる言葉ですね。
死中に活あり。
(後漢書)